「検索窓に文字を入れると下に出てくる候補、あれは何を見て出ているのか」「サジェストを拾えばキーワード選定になると聞いたが、本当にそれでいいのか」。
調べると「サジェスト=検索候補」という説明はすぐ出てきます。ただ、言葉の意味が分かっても、選定に使ってよいのかは分かりません。
サジェストとは、検索窓に入力している途中で下に出てくる候補のことです。Google はこれをオートコンプリートと呼び、「実際に行われた検索を反映している」と説明しています。つまり誰かが実際に打った語が元になっています。
ただし、ここが肝心なところで、Google は候補を「予測であって、事実や意見の主張ではない」とも書いています。候補は答えではありません。
この記事では以下の3つを整理します。
- 候補がどう作られているか(公式が挙げている決定要因)
- なぜ人によって違う候補が出るのか
- キーワード選定で使うときの限界
読み終えると、拾った候補をそのまま記事にしてよいかを自分で判断できます。
サジェストとは、検索窓に出る「予測」です
サジェストは、検索窓に入力している途中で表示される候補のことです。Google での正式な呼び方はオートコンプリートで、「サジェスト」は日本語圏で定着した呼び方です。
同じものを指す言い方が複数あります。
| 呼び方 | どこで使われるか |
|---|---|
| サジェスト | 日本語圏の SEO・広告まわり |
| オートコンプリート | Google の公式ヘルプ |
| 検索候補 | ブラウザや端末の設定画面 |
| 予測変換 | 入力まわりの文脈(別物と混ざりやすい) |
最後の「予測変換」だけは注意が必要です。キーボードの変換候補を指すことが多く、検索窓の候補とは別のものです。
候補は「実際に行われた検索」から作られます
Google の検索ヘルプは、オートコンプリートの候補について「Google で実際に行われた検索を反映しています」と説明しています。そのうえで、決定要因として次を挙げています。
- 言語
- クエリの地域
- クエリへの関心のトレンド
- 過去の検索
さらに「個々の単語やフレーズの予測は、実際の検索と Web 全体で見つかった単語パターンの両方に基づいている」とも書かれています。
ここで押さえておきたいのは、候補が「多く検索されている順」に単純に並んでいるわけではないことです。地域とトレンドが要因に入っているので、同じ語でも時期と場所で変わります。
人によって違う候補が出ます
同じ語を入れても、隣の人と違う候補が出ることがあります。原因は2つです。
- ログインしているかどうか:Google は、ログインしているユーザーには過去の検索履歴とアクティビティに基づいた個別化された予測を表示する、と説明しています
- どこから検索しているか:決定要因に「クエリの地域」が入っています
つまり、自分の画面に出た候補は、自分向けに寄っている可能性があります。
選定のために候補を見るときは、ログアウトした状態か、シークレットウィンドウで確認するほうが、素の候補に近づきます。それでも地域の影響は残ります。
出ない候補、消える候補があります
候補は自動で作られますが、そのまま全部が出るわけではありません。
Google は、暴力的・性的に露骨・憎悪的・中傷的・危険な予測を防ぐ自動化システムを持ち、さらにポリシー違反を削除するチームがあると説明しています。削除は特定の予測と、関連するバリエーションに及びます。
候補が出ないことは、「誰も検索していない」を意味しません。方針によって表示されていないだけの場合があります。
選定では、この差が効いてきます。候補に出ない語でも需要があることはあるので、候補だけを頼りにすると、拾えない領域が生まれます。
キーワード選定で、どこまで使えるか
サジェストは需要の入口として優秀です。実際に打たれた語が元になっているので、机上で考えた語より現実に近いからです。
一方で、選定に必要な判断には届きません。
| 分かること | 分からないこと |
|---|---|
| その語が実際に検索されていること | 何回検索されているか |
| 語の組み合わせ方(どんな語と一緒に打たれるか) | 上位に何が並んでいるか |
| 時期や地域で関心が動いていること | 自分のサイトで勝ち目があるか |
拾った候補をどう絞るかは、キーワード選定のやり方にまとめています。
サジェスト・関連キーワード・再検索キーワードは別物です
紛らわしい3つがあります。出てくる場所が違います。
| どこに出るか | |
|---|---|
| サジェスト | 検索窓に入力している途中 |
| 関連キーワード | 検索結果ページの下のほう |
| 再検索キーワード | 検索したあと、次に打たれた語 |
3つは拾える語の性質が違うので、1つだけ使うと候補が偏ります。違いと使い分けはサジェスト・関連キーワード・再検索キーワードの違いで詳しく扱っています。
よくある質問
サジェストとは何ですか?
検索窓に文字を入力している途中で下に表示される候補のことです。Googleでの正式な呼び方はオートコンプリートで、サジェストは日本語圏で定着した呼び方です。Googleは、この候補はGoogleで実際に行われた検索を反映していると説明しています。ただし候補は予測であって、事実や意見の主張ではないとも明記されています。
サジェストはどうやって決まっているのですか?
Googleの検索ヘルプは、決定要因として言語・クエリの地域・クエリへの関心のトレンド・過去の検索の4つを挙げています。また、個々の単語やフレーズの予測は、実際の検索とWeb全体で見つかった単語パターンの両方に基づいているとしています。並び順や件数の決め方までは公開されていません。
人によって出る候補が違うのはなぜですか?
理由は2つあります。ログインしているユーザーには、過去の検索履歴とアクティビティに基づいた個別化された予測が表示されます。また決定要因に「クエリの地域」が入っているため、どこから検索しているかでも変わります。素の候補に近づけたいときは、ログアウトした状態かシークレットウィンドウで確認してください。
候補に出ない語は需要がないということですか?
いいえ。Googleは暴力的・性的に露骨・憎悪的・中傷的・危険な予測を防ぐ自動化システムを持ち、ポリシー違反を削除するチームもあると説明しています。方針によって表示されていないだけの場合があるため、候補に出ないことと検索されていないことは別です。
サジェストを集めればキーワード選定になりますか?
入口にはなりますが、それだけでは決まりません。サジェストから分かるのは「実際に検索されている語」までで、検索数・上位に並ぶ顔ぶれ・自分のサイトの勝ち目は分かりません。集める工程と、書くかどうかを決める工程は分けて考えてください。
まとめ
サジェストとは、検索窓に出る候補のことです。Google は実際に行われた検索を反映していると説明する一方で、予測であって事実の主張ではないとも明記しています。
決定要因は言語・地域・関心のトレンド・過去の検索の4つ。ログインしていると履歴で個別化されるので、選定に使うならログアウトした状態で見るほうが素に近づきます。
そして候補に出ないこと自体は、需要が無いことを意味しません。候補は需要の入口として使い、検索数と上位の顔ぶれは別の工程で確かめる——これが選定での正しい距離の取り方です。
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